リウマチは発症頻度が高く、特に30~50代の女性に多いと言われています。
リウマチは放置しておくと進行し、かなりの痛みや変形によって日常生活に支障をきたすようになってしまうケースもあるため、できるだけ早期発見が望まれます。
そんなリウマチの検査としては、主に血液検査でのリウマチ因子(RF)やCRPを測定します。
このようなリウマチの検査は、人間ドックのオプションとして追加することもできます。
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リウマチの症状は?
リウマチは自己免疫疾患の一つで、免疫の異常が起こり、自分自身の免疫によって骨や軟骨を破壊してしまうという現象が起こります。
症状としては、
- 関節の炎症
- 関節の痛みや腫れ
- 朝方の関節のこわばり
- 患部の変形
- 発熱、疲労感、食欲不振
- 貧血
などがあり、肺や血管にも症状が波及してしまうこともあります。
一般的に言われるいわゆる「リウマチ」は関節リウマチを指すことが多く、リウマチ熱とは全く別の病気となります。
リウマチに症状が似ているものとしては、痛風、骨粗鬆症、腱鞘炎などがあります。
リウマチの原因は女性ホルモンや喫煙、歯周病、遺伝的な要因などが関係しているとされていますが、詳しい原因はまだ解っていません。
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リウマチの血液検査
リウマチを調べるには、まずは血液検査を行います。代表的な項目としては、リウマチ因子(RF)、CRP、抗CCP抗体があります。
リウマチ因子(RF)
リウマチは自己免疫疾患ということで、抗原を排除するための抗体を調べます。リウマチ因子(RF)はその自己抗体の一種で、RFを測定する検査をリウマチ反応(RAテスト)といいます。
この検査では、関節リウマチがある人の約80%が陽性になると言われています。
つまり、リウマチがあるからといって必ず陽性になるとは限らず、また肝硬変や感染症、膠原病などでも陽性となる場合があったり、まれに健康な人でも陽性反応が出ることもあります。
RAテストの陽性率
慢性関節リウマチ 80%
リウマチ熱 17%
エリテマトーデス(SLE) 29%
肝硬変 54%
慢性肝炎 37%
肝がん 28%
結核 10%
変形性関節炎 10%(引用:日本健康増進財団)
つまり、このリウマチ反応はあくまでもスクリーニング(ふるいわけ)の検査であり、これだけでリウマチを断定することはできません。
リウマチ因子の数値
このリウマチ因子の基準値としては、男性・女性ともに15 IU/mL以下となります。
基本的にこの数値よりも下回っていると、正常値で陰性という扱いになります。
CRP
CRPはC反応性タンパクと言われ、体内で炎症や組織細胞の破壊が起こると肝臓でつくられ、血清中に増加するたタンパク質です。
CRPは様々な病気で高値を示しますが、こちらも関節リウマチを調べる一つの指標として使われます。
ただし、CRPの数値とリウマチの症状が比例するわけではありません。
抗CCP抗体
抗CCP抗体は比較的新しい関節リウマチの検査方法です。抗CCP抗体はリウマチに特異的に見られるもので、より高感度で検出できるため、リウマチの早期発見に役立ちます。
この他にも関節リウマチの検査としては、
- X線検査
- 赤血球沈降速度
- 関節液の検査
などが使われることもあります。
また人間ドックでは、貧血や尿、肝機能も併せて検査することによって合併症を調べることができます。
検査で陽性が出た場合は?
以上のように、血液検査でリウマチ反応が出たからといって必ずしもリウマチというわけではありません。検査で陽性となった場合は、まずは専門医に相談するようにしましょう。
関節リウマチと診断された場合、症状に合わせて薬物療法や手術療法、リハビリテーションで治療を行います。
薬を服用する場合は、薬の効果や副作用をチェックするために定期的に血液検査を行います。
人間ドックのオプションを活用
リウマチは人間ドックのオプションを使うことで検査することができます。
リウマチ因子の検査自体の値段は比較的安く、オプションとして500円前後で追加することができます。
悪化すると重症になってしまうリウマチですが、人間ドックでリウマチの検査を行う人はまだ多くありません。血縁関係者にリウマチになった人がいる、気になる症状があるという場合は一度検査しておくことをおすすめします。
リウマチの検査を受けることができるお近くの病院は、人間ドック・健康診断総合予約サイトで検索することができます。