動脈硬化は脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気を引き起こしてしまう危険な状態です。
生活習慣病などによる高血圧や糖尿病が増えている中ぜひ一度チェックしておきたい項目の一つで、普通の健康診断では動脈硬化の危険度は判断できず、人間ドックのオプションなどを使って検査を受けることができます。
また、動脈硬化自体には自覚症状はないため、突然死してしまうような重大な病気が見つかる前に発見されることが望まれます。
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動脈硬化の検査を受けるべきなのはどんな人?
動脈硬化は動脈の血管の壁が何らかの原因によって硬くなることで、弾力がなくなり血管が狭くなってしまう状態です。
動脈硬化は脳卒中や心疾患など重大な病気を引き起こしてしまう怖い状態ですが、無症状で進行するためなかなか気が付きにくいという問題点があります。
特に以下に当てはまる場合は人間ドックのオプションなどを活用して検査しておくことをおすすめします。
- 健診で高脂血症、高血圧、高血糖などを指摘された
- 手足の冷感やしびれがある
- タバコを吸う習慣がある
- 肥満である
- お酒を過剰に飲むことがある
- 糖尿病など生活習慣病の心配がある
- 家族に脳卒中などになった方がいる
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動脈硬化の検査方法
動脈硬化の検査方法としてはいくつか候補があります。
けい動脈エコー
動脈硬化の検査としては超音波検査が使われることが多く、この検査では超音波をあてることによってけい動脈が狭くなっている様子などを観察することができます。
CAVI(血管脈波検査)
CAVI検査は血圧と脈波を測定することで動脈の硬さを評価し、動脈硬化度を調べる検査です。
あお向けの状態で腕、足首を測定します。時間もかからずすぐに終わる簡単な検査です。
足の動脈の詰まりを調べるものをABI(足関節上腕血圧比)といいます。
PWV(脈波伝播速度)
PWVは心臓から送り出された血液の拍動の速度を測定することで血管の硬さを評価します。
血管に弾力性がある場合は脈波が吸収されるため、脈波の速度が遅くなり、血管が硬化している場合は吸収されにくいため脈波の速度が速くなるという性質を利用しています。
測定方法としては、CAVI検査と同じでCAVI検査と同時に測定されます。
ABIやPWV以外にも動脈硬化を調べる検査としては、血液検査や血圧測定、眼底検査なども活用されます。
さらに詳しく調べるには
動脈硬化の検査としては主に上記のような検査が用いられますが、これらですべての動脈硬化がわかるわけではありません。
心臓に血液を供給している冠動脈の動脈硬化を調べるにはCT検査が使われたり、脳血管の状態を調べるには頭部CT、MRI、MRAなどを使って検査が行われます。
人間ドックで動脈硬化の検査を受けるには?
動脈硬化の検査は基本的に人間ドックのスタンダードな検査項目には含まれておらず、オプションとして追加することで検査を受けることができます。
基本コースに追加して受診する場合は割安で受けられることも多いです。
動脈硬化は自覚症状がなく、じわじわと進行していき、突然重大な病気にみまわれてしまうような怖いもので、「沈黙の殺人者」などと表現されることさえあります。できるだけ早めの検査・予防が大切なのです。
動脈硬化の検査を受けることができるお近くの医療機関を探すには、人間ドック・健診総合予約サイトを使うと便利です。