昔から増加し、今後も増加が懸念されているがんの一つとして喉頭(こうとう)がんがあります。
音楽プロデューサーであるつんくさんが発症したことで知られていますが、喉頭がんももちろん早期発見されることが重要となります。
症状が出やすく比較的発見されやすいがんではありますが、無症状で進行するケースもあります。
早期発見できればがんの中でも治癒率の高い病気ですが、発見が遅れてしまうと音声を失ってしまう可能性もあります。
少しでも異変を感じたら人間ドックなどを活用して一度検査しておくことが大切です。
喉頭がんの症状
喉頭とは、喉仏の中に位置している器官で、発声や気道の確保、食べ物が気管に入ってしまうのを防ぐなどの役割があります。
喉頭がんが進んでしまうとこれらの機能が低下してしまうことによって以下のような症状が現れることがあります。
- ハスキーな声、雑音の入ったような声、息がもれるような声になる
- 異物感
- のどの痛み
- 痰に血液が混ざる
さらに進行すると、耳に広がる痛みや呼吸困難といった症状として現れることもあります。
喉頭がんは喫煙歴のある50歳以上の男性に圧倒的に多く見られますが、最近では女性が発症するケースも増えているとされています。
基本的に喫煙や飲酒が危険因子と言われていますが、つんくさんのようにタバコを吸わない場合でも発症することがあり、周りにタバコをする人がいる際の受動喫煙や胃液などの逆流、アスベストなども関係していると考えられています。
また、喉頭がんは
- 声門がん
- 声門上がん
- 声門下がん
の3タイプに分けられ、声門下は無症状で進行してしまうため発見されにくいといったケースもあります。
風邪などで声が一時的に枯れることもありますが、症状が1カ月以上続く場合はできるだけ早めに医師に相談するようにしましょう。
ちなみに鼻の奥から食道の入り口までを指す咽頭(いんとう)という部位における咽頭がんといったものもあります。
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喉頭がんの検査
喉頭がんの検査としては、喉頭鏡を使った検査やX線、CT、MRI、PETなどが行われます。
視診・触診
喉頭は喉頭鏡という特殊な器具を使うことで観察することができます。
さらに奥まで観察する場合は、麻酔をした上で奥までファイバースコープや電子スコープを使うこともあります。
また、リンパ節への移転の可能性もあるため、首の触診も行われます。
音響分析
ある地域では、検診として音響分析が行われています。
声を録音することで、喉頭がんや声帯ポリープといった症状のスクリーニング検査を行うことができます。
PET検査
全身のがんをスクリーニング検査することができる方法として注目されているのがPET検査ですが、このPET検査も喉頭がんの発見に役立ちます。
さらに、肺がんや食道がん、胃がん、口腔がんなどの重複がないかを調べることができるといったメリットもあります。
その他にも、
- 画像分析として超音波検査、CT、MRI
- 腫瘍の一部を採取して顕微鏡で観察する生検
- 喉頭ストロボスコープ検査
などが行われることもあります。
人間ドックで喉頭がんの検査を受けるには
喉頭がんの検査は通常の検診では行われていません。
早い段階で発見することができれば、放射線療法での完治も可能で、音声を失うのを防ぐことができます。
少しでも違和感を感じるようであれば、早めに人間ドックなどで検査をしてもらうようにしましょう。
喉頭がんの検査を受けることができるお近くの病院は、人間ドック・健診総合予約サイトから調べることができます。