がんの中でも罹患数、死亡数が特に多く、できるだけ早期発見しておきたいのが大腸がんです。欧米食化によって日本でも大腸がんは増加傾向にあり、国立がん研究センターによると、2016年ではがんの中でも大腸がんの罹患数が最も多くなるとされています。(参考:国立がん研究センター2016年のがん統計予測)
大腸がんは早期発見できれば治療することが可能ですが、初期症状がないため一度人間ドックなどを活用して大腸がん検査をしておくことをおすすめします。
大腸がんは早期発見が大切!
大腸がんは初期の段階では自覚症状がありません。脂肪・肉類の摂りすぎやタバコ、酒などがリスク因子とされていて、がんが進行すると血便が出るなどの排便の変化や腹痛、貧血などの症状が現れます。
大腸がんは早い段階で発見できれば、完治することが可能な病気でもあるのです。
- 血縁関係者に大腸がんになった人がいる
- 肉類中心の生活で野菜をあまり食べない
- 飲酒や喫煙の習慣がある
- 排便の変化がある
などの場合は一度大腸がん検査をうけるようにしましょう。
特に、血便の場合、痔と勘違いしてしまうケースがありますが、大腸がんのリスクも考えて人間ドックなどで検査してもらうことをおすすめします。
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人間ドックでの大腸がん検査
大腸がんの検査方法としてはいくつかあります。基本的には便潜血検査を受けて陽性であった場合は人間ドックの内視鏡検査などでより精密な検査を行います。
便潜血検査
便潜血検査は簡単に言うと、便に血液が混じっていないかを調べる検査です。
ただ、便に血液が入ってしまうケースとしては、大腸がんや大腸ポリープだけでなく、炎症や痔、月経血などの場合も考えられるため、便潜血検査で陽性だったからといって大腸がんというわけではありません。実際は陽性であってもほとんどの場合が大腸がんではありません。また、逆に陰性だからといって病気ではないと言い切れないという面もあります。
この便潜血検査は一般的な健康診断でも行われていたり、郵送で検査を受けられるものもあり、1,000〜2,000円程度で気軽に受けることができます。
内視鏡検査
便潜血検査が陽性だった場合に、さらに精密な検査として大腸内視鏡検査を受けます。
これは大腸内に直接カメラを送り込むことで、内壁の様子を観察する検査です。麻酔で眠っている状態で行う場合やモニターを自分で見ながら検査を進める場合があります。
内視鏡を使ってポリープ切除や細胞の採取をすることができ、大腸がんの初期の小さい段階であればそのまま切除して治療を行うことができます。
ただ、内視鏡で腸壁を傷つけてしまう可能性もゼロではないため、信頼できる医師に行ってもらうのがいいでしょう。
大腸バリウム検査
精密な検査としては内視鏡検査が使われるケースが多いですが、大腸バリウム検査が行われることもあります。
大腸バリウム検査はバリウムを使ってX線撮影を行います。危険性は低いですが、腸に空気が入って膨らむ状態が苦痛であったり、検査後便秘になってしまうケースもあるため最近ではあまり使われなくなってきています。
大腸がんの検査としてはそのほかにも、
- CT撮影で腸内の様子を3次元的に観察するCTコロノグラフィー(仮想大腸内視鏡)
- 直腸に医師が直接指を入れる直腸指診
- スクリーニング検査として用いられる腫瘍マーカー
などが使われる場合もあります。
また、大腸がんだけでなく、全身のがんを1度の検査で調べたいという場合は、PET-CT検査が有効です。
人間ドックを受診するには
そんな早期発見が重要な大腸がんを検査するには、健康診断・人間ドックを定期的に受診することが大切で、消化器ドックというものもあります。
大腸がんは35歳あたりから増えてしまう病気ですが、20代で大腸がんになってしまうケースもあり、油断はできません。
人間ドックには様々なプランがあり、値段も幅があります。大腸がん検査を受診することができるお近くの医療施設を探すには、人間ドック総合予約サイト を使うと便利です。自分に合ったプランを検索してみましょう。